愛猫が歯周病になってしまいました。歯周病の治療法にはどのようなものがありますか?
2014/11/19
猫が歯周病になってしまうと、歯茎から血が出たり歯が抜けてしまったりというように深刻な症状が出てきます。歯茎や歯が痛そうな愛猫を見ているのはとても辛いですよね。
では、歯周病の治療法にはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、歯周病の治療法についてご紹介させていただきます。
1.歯石の除去
歯周病の治療法として最も有効なのが、歯石を除去してあげるという方法です。
歯周病の原因は、歯の表面や歯周ポケットに蓄積した歯石であるため、これを除去してあげることで歯周病の原因がなくなり、症状が改善されるのです。
動物病院では、全身麻酔をすることによって歯の表面だけではなく歯と歯茎の間や歯と歯の間に蓄積した歯石についても根こそぎ除去することができます。歯石除去の料金につきましては、こちらで詳しく説明しています。
またあまりにも歯石の付き具合が酷い場合や、歯がぐらぐらと動いて今にも抜けそうになっているような場合には、「抜歯」という治療法が選択されることもあります。これはいわば最終手段でもあるのですが、歯石がこびりついた歯をそのまま残しておくと細菌が繁殖して歯周病が悪化してしまったり、他の歯にまで歯石がついてしまったりするのです。
そこであまりに症状が進行しているという場合には、「抜歯」による治療が行われるというわけです。
ただ、動物病院でこれらの治療を行う際、全身麻酔が必要になります。全身麻酔については、こちらの記事を参照ください。
2.内服薬の処方
歯周病が進行している猫の多くは、歯茎が腫れて炎症を起こしています。酷い場合には指で軽く触れただけで歯茎に傷がついてしまったり、血が噴き出してしまったりすることもあります。
こうなってくると、まずは歯茎の腫れを抑えることが先になります。というのもこのような状態で歯石除去をすると、歯茎から大量出血してしまったり、歯石を除去している際に細菌が歯茎の中に入ってしまい、感染症を引き起こしてしまったりすることがあるのです。
そこで歯茎に腫れがある場合にはまず、抗生物質を服用して口腔内の菌を退治するとともに、消炎鎮痛剤等を併用することによって歯茎の腫れを抑えます。
そうすることで、歯周病の原因となる歯石を除去することができるようになるのです。
3.フード類の変更
歯周病の治療をした後は、再び歯周病になってしまわないためにフード類を変更する必要もあります。
柔らかいフードや猫缶を食べていると歯に歯垢が付着しやすいため、歯垢がつきにくいドライタイプのフードに変更するのです。
猫缶等が大好きな猫ちゃんにはちょっと可哀想な気もしますが、健康維持のためにはいたしかたありませんよね。
ペットの口内のケアの理想的な商品は、簡単で使いやすく、継続的に続けられるものであるべきだと考えます。ペットの体に安全で、ストレスなく使用されるべきです。そして、確かな効果が期待出来るものが良いでしょう。人気なのが、スプレータイプで液体を口に吹きかける歯石ケアと、ペットの飲み水に液体を混ぜるタイプのケアです。どちらもお手軽ケアで、健康的な口内環境を育ててくれます。深刻な歯石はスプレータイプで、普段のデイリーケアは飲み水に混ぜるタイプがお薦めです。970以上もの動物病院やサロンがモニターし、口内環境を整えるために選んでいるので、お近くの動物病院やサロンで安く購入できるでしょう。
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