猫も人間と同じように、定期的に動物病院で歯科検診を受けさせた方がいいのでしょうか?
1.猫の口腔内事情
猫は歯の構造は、人間のそれとは少し異なります。門歯、犬歯、臼歯のすべてが山型にとがっていて、平らになっている部分がないのです。また猫には食べ物を噛み砕いて食べるという習性がなく、食べ物は全て丸飲みをします。そのため、猫の歯は虫歯になりにくいうえ、歯垢も付きにくくなっています。
ところが最近は、ウエットタイプのキャットフードや猫缶などの柔らかいフードが沢山販売されており、こういったものを好んで食べている猫の歯にはどうしても歯垢がたまりやすくなってしまいます。
猫の口腔内は虫歯菌が繁殖しにくい環境にあるため虫歯になることはありませんが、歯石が原因となって歯周病になってしまう可能性は十分に考えられます。
2.定期検診を受けるメリット
上でも説明したように、猫、特に柔らかいフードを好んで食べる猫の歯には歯石がたまりやすいため、歯石が原因で歯周病になってしまう場合があります。そして歯周病は、初期段階においてはなかなかはっきりとした症状が顕れてきません。
そこで、定期的に獣医さんによる歯科検診を受ける必要が出てきます。
もちろん家庭でも歯や歯茎、さらにお口の周りの状態を見て口腔内の健康状態を確認することはできますが、素人が見て症状がわかるような場合、歯周病はかなり進行していることが多いです。
これに対して動物病院で検診をしてもらう場合、獣医さんはこれまで何百、何千という症例を見てきたプロですので、素人が見るとほとんどわからないような症状にも気づいてくれて、必要であれば早期に治療を開始することができます。
歯周病は進行すればするほど完治させるのが困難になる病気ですので、早期発見をすることは愛猫の健康にとってとても大切なのです。
3.定期検診の頻度
では、猫の歯科検診はどのくらいの頻度で受ければいいのでしょうか。
もちろん猫ちゃんの年齢や食生活等によっても異なりますが、現在特に何も異常がないという猫の場合は、1年に1度の検診で十分です。
毎年1回のワクチン接種の際に、歯科検診もしてもらうようにすると、うっかり歯科検診を忘れてしまうということもなくて安心ですね。
またこれまでに歯周病にかかったことがあるという猫の場合は、もう少し頻繁に、例えば3か月に1度か半年に1度くらいは歯科検診を受けることをおすすめします。
ペットの口内のケアの理想的な商品は、簡単で使いやすく、継続的に続けられるものであるべきだと考えます。ペットの体に安全で、ストレスなく使用されるべきです。そして、確かな効果が期待出来るものが良いでしょう。人気なのが、スプレータイプで液体を口に吹きかける歯石ケアと、ペットの飲み水に液体を混ぜるタイプのケアです。どちらもお手軽ケアで、健康的な口内環境を育ててくれます。深刻な歯石はスプレータイプで、普段のデイリーケアは飲み水に混ぜるタイプがお薦めです。970以上もの動物病院やサロンがモニターし、口内環境を整えるために選んでいるので、お近くの動物病院やサロンで安く購入できるでしょう。
関連記事
-
-
最近、愛猫の歯に歯石が付着しているのが気になります。歯石を放置しているとどうなってしまいますか?
目次1.歯茎が腫れる2.歯周病になる3.健康を害する 1.歯茎が腫れる 歯石を放 …
-
-
猫も人間と同じように虫歯になったり歯石がたまったりするのですか?
目次1.猫は虫歯になるのか2.猫は歯石がたまるのか 1.猫は虫歯になるのか 人間 …
-
-
自宅で猫の歯石を除去する方法を教えてください。
目次1.自宅で歯石を除去するために必要な道具2.自宅で歯石を除去する方法3.自宅 …
-
-
愛猫が、歯磨きを嫌がってさせてくれません。どうすれば歯磨きさせてもらえますか?
動物は、基本的に口の中を触られるのを嫌がります。口は急所である喉につながる部分で …
-
-
動物病院では全身麻酔をかけて歯石を除去すると聞きましたが、全身麻酔は本当に安全ですか?
目次1.全身麻酔の必要性2.全身麻酔の安全性3.無麻酔による歯石除去のデメリット …
-
-
歯石が溜まってしまうメカニズム
目次1.歯石の原因2.歯石がたまるメカニズム 1.歯石の原因 猫の歯も、何のお手 …
-
-
フードによって歯石の付き方が変わるというのは本当ですか?愛猫の歯石を予防するにはどのようなフードをあげればいいですか?
目次1.歯石が付きやすいフード2.歯石が付きにくいフード 1.歯石が付きやすいフ …
-
-
シニア猫になると、口腔内の病気にかかりやすいと聞きました。具体的にどのような病気になってしまうのですか?
目次1.シニア猫の口腔内事情2.シニア猫に多い口腔内の病気 1.シニア猫の口腔内 …
-
-
愛猫の歯に歯石がついているのかどうかや歯周病になっているかどうかは、どこをどう見ればわかりますか?
愛猫の健康を守ってあげることができるのは、飼い主さんだけです。そのため愛猫の健康 …
-
-
全身麻酔をして行う歯石除去と、麻酔をしないで行う歯石除去はどちらがおすすめですか?
歯石を除去する方法は、大きく分けて全身麻酔による方法と無麻酔による方法の2種類が …